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揉むこと6時間!恐るべし・宇治茶が出来るまで~南山城村手もみ保存会に密着!

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お茶の不思議、日本人の感性のすごさを体感した1日。

道の駅準備室の発足が去年の7月なので、
私たちにとって、実はこの春が初めて見る新茶の現場。

5/2 中窪さんの茶畑で村人みんなで手摘みをし(ブログ記事こちら)、
午後からは手もみ技術保存会の製茶の現場へ。
(ちなみに村の保存会は、3月に行われた宇治茶の手もみ技術競技大会で
 10チーム中2位でした!すごい!)

私自身、以前から急須でお茶を飲むことが多いのですが
お茶がどうっやって出来るかなんて、今まで考えてこなかった自分が
不思議でしょうがないって思うほど、貴重な体験でした。

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この日集まった手もみ保存会のメンバーは、
20・30代の若手からベテランまで5人の茶農家さん。

摘んだ茶葉を蒸して、水分を飛ばし、揉んでいきます。

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焙炉(ホイロ)という専用の台を使います。下から加熱しながら茶を揉むのです。
木枠に、天面は厚手の和紙。さらに柿渋が塗られています。

 

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揉み始めて1時間ほどすぎたところ。
まだネチネチとして、くっつき合う茶葉。

 

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横まくり」といって、左右に転がしながら

まんべんなく水分をとばしていきます。

これを続けること約2時間
徐々に茶葉が黒ずんでいき、ふわっとした感じに変化。

 

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まだくっつき合っている茶葉をほどいていきます。
玉とき」という作業。この間に焙炉を掃除。

 

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もみ切り
手のひらを前後にさすり、茶葉の方向を揃えます。

 

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茶葉の様子
細くねじれているけど、まだ頼りない感じです。
これをよりシャキッと、ピンピンにしていきます。
より揉むことで、見た目だけでなく香りや味も精練されていきます。

 

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でんぐり
茶葉を両手で持ち上げながら、さらに揉みます。

そして粉と茶葉に仕分けし、
最後に宇治茶独自の行程「板ずり」へ。

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焙炉に板を取り付けるのですが、
さらに小麦粉を溶いた糊を塗り、茶粉を敷きます。
これが滑り止めになるとか!?

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板の傾斜を利用して、仕上げ揉み。
茶葉の方向を揃えながら揉むこと1時間……

 

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出来た!!!

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揉み始めてからなんと6時間
5kgの生葉から、約1kgのピンピンの新茶が出来ました!

 

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最後に乾燥機で乾燥~
どんなお茶に仕上がるのでしょう~?

 

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こんな色々な揉み方や工程を考えた人もすごいなぁ~と思いながら
全て手作業であることに感動。

むら茶は人の手で生まれる。
全ては人の手の感覚と技術。

技は「手で支える」と書きます。
手で続けてきたことが技となり、
技術として継承されていくのです。

現在、お茶はほとんどが機械化されていますが、
驚くことに、手と同じような動きをするよう設計されているのです!
そして機械と言っても、茶葉の様子や気温などでも調整する農家さんの技術が必要。

製茶の技術やこだわり、その前の栽培方法や、
村の風土・地域の個性もふまえた上で出来る「むら茶」。

毎日飲んでいるたった一杯のお茶だけど
その中には奥深さと、面白さと、魅力がいっぱい!

そんなむら茶のことを、もっともっと勉強して発信していきたい!

さぁ明日から、デザイン室はむら茶を考える短期合宿です!
むらむらしてきたぞ~~~★

 

しろ2

<参考>
宇治茶の手もみ製造法について…京都府のページ
・手もみ技術保存会・中窪さんの記事…南山城村・むらぷら(2011年)

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