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道の駅で南山城村のリアルな「地方創生のリアル」

木曜担当もりもとです。
南山城村では2017年春オープンに向けて道の駅を作っています。
今回はその道の駅のことを書いてみました。

 

作っていると言っても工事はこれから。
その道の駅に関してはいろんなご意見もお聞きしてます。
売るものがないのに・・・とか、もっと大事なことがある。税金の無駄遣いとか・・・。

 

そんな中、先週に引き続き木下斉さん(地方再生人、内閣官房地域活性化伝道師)の
本家「地方創生のリアル」
なぜ道の駅は儲からなくても店を出せるのか
地方活性化とは名ばかりの「産直販売施設」

として道の駅の課題を書かれてます。

じゃあ、わが村は何で道の駅なのか?

 

税金で建てた施設が失敗してしまえば
地域の重荷になってしまう事態に発展する。

 

それはそのとおりだと思います。

それをわかっていてなぜやるのか?

今、南山城村は少子高齢化、人口減少、茶業の低迷といった現象が
起きています。
2005年に3,466人だった人口も
先月(2015.2月)末で2,950人

10年で約500人減少しています。
魅力ある村づくりプロジェクト (20140825)このデータがもとになって、前回書いた全国で17番目に消滅の可能性がある
自治体として名前があがることになったのです。
もう少し詳しく言うと、年齢別推計人口で2010年に244人だった20~39歳の
女性が2040年に64人まで減り、このまま人口移動が収束しない場合
さらに42人にまで減るというのが統計的な予測です。
この減り率が▲83.0%と全国17番目に高い数値となったのです。

魅力ある村づくりプロジェクト (20140825)

では、なぜ人口が減っていくのでしょう。
国レベルの社会現象と言ってしまえばそうなのですが
村の人たちからよく耳にする言葉をあげてみます。

 

就職のためにまちに出る。
農業では食えないから子どもに後は継がさない。
子どもの教育環境のために出る。
高齢者の独り暮らしが心配だから息子のところに出る・・・

これがすべてではありませんが、というようなことをよく耳にするんです。

2011年のデータですが第4次総合計画策定時のむらづくりアンケート
「■村の暮らしへの評価(問12)」の結果でも同じような意見をいただいてます。

というような人口減少の原因をどう止めるか?が課題だと思っています。
村で働くという雇用をつくる。
食える農業にする。
村で子育てしたくなる環境をつくる。
日常的に高齢者を見守れる
セーフティネットをつくる。
というような。

魅力ある村づくりプロジェクト (20140825)

土産物を売って賑わいをつくるというより、こんなことを考えています。
それが「村に必要なことを村の人が取り組み、それによって利益を享受する」という
地域内循環型の産業システム なのです。

 

農家の人たちは「作ること以外できない」でも「小売りは3分の1ぐらいできればいいな。」
でも「その手間がない。」と言います。

例えば、誰かがその役割を担ってくれて、しっかりと営業をして売上げが増えたり
付加価値をつけて売ることができたり、1次産業を支える仕事があれば
農業を続けていくこと、支えることを仕事にすることで地域の雇用を
つくることもできるんじゃないかと考えています。

 

そうすることによって、耕作放棄された農地を活かすこともできるし
仕事をつくることで担い手を作ったり、雇用の場ができたりと
移住や定住促進にも繋げられると考えています。

 

そうなることで、高齢化する地域で地域行事や祭りの担い手を確保することもできるし
何より、人が暮らすということによって地域のコミュニティが活発になると言うことは
特に高齢化する地域では、声かけをし合うだけでも日常のセーフティネットになったり
地域の絆づくりをすることで、不安の解消に繋げられるんじゃないかと考えています。
もちろん、買い物するところが無い、車にも乗れないという人たちへのサービスを
つくることも必要だと考えています。

 

ウィキペディアでは「村」はこう書かれています。
生活の場となる共同体の単位。
これを見て思うのは、生きるために支えあってきたところに人が集まり
人の数が増え
集落を形成してきたのが「村」で、そこには「自治」があって。

だから道の駅のコンセプトは「村」だと考えています。
まさに「村に必要なことを村の人が取り組み、それによって利益を享受する」
ということが村の地方創生のテーマであると思ってます。
そのために拠点づくりを今やってるです。

 

これは決して綺麗事ではありません。
ボクもこの村で生まれ、この村でいつか死んでいきます。
それまで頑張って生きていかなければなりません。
いつまでも働けるとも、いつまでも元気でいられるともわかりません。

いつか仕事はできなくなるし、買い物もできなくなったり
車にも乗れなくなったりするかもしれません。
とうことを自分事として考えているからこそ
この村でやらなければならないことと考えています。

 

そこから 村で暮らし続ける ということを考えているのです。

2017年春のオープンまであと2年。
考えること、やらなきゃいけないことがいっぱい。

 

もりもと2


【関連】
・南山城村の現状 南山城村のリアルな「地方創生のリアル」
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